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2021.03.05学校行事

卒業証書授与式が開かれましたーー5日 本校大講堂で

第34回卒業証書授与式が5日、本校大講堂で行われました。

新型コロナウイルス感染症対策のため卒業生と教職員だけの式となりました。

式では卒業する317名の名前が各担任から呼ばれ、代表に北村陽子校長から卒業証書が手渡されました。続いて、各賞受賞者が紹介され、表彰されました。

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/卒業生一人ひとりの名前が呼ばれ、起立しました
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/各賞受賞者代表に表彰状が授与されました
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北村陽子校長 式辞

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

始まって間もない令和の時代は、新型コロナウイルスの猛威によって国境は閉ざさされがちになり、近年急速に進んできたグローバル化の波は急停止せざるを得なくなっています。今まさに、世界に目を向けつつあった私たちのこの時、変化の行き先が、大きく揺れ動くこととなりました。

このような社会を大人として生きぬくために、今後も考え意識し続けてほしいことを2つお話しします。
「制約の中で生きる」ということ、そして「孤独との寄り添い方を知る」ということについてです。

「制約の中で生きること」について

コロナ感染症の収束がなかなか見えない中、行き先不透明な閉塞感を抱えて過ごした日々は君たちの高校生活の3分の1ほどを占めていたことになります。
そして、今も、世界中が制約の中で生きることを強いられています。これほどの制約を受けたことは未だかつてなかったと言っても過言ではないでしょう。

しかし、生きている限り制約はあるものだと思います。制約された中で、コロナ感染症から自らを守り、学びを切らさないためには学校でも、オンラインの導入が急務でした。

幸いにも、本校は、君たちや保護者の皆様のご理解を得、オンライン導入もかなりスムーズに進められました。制約の中での理想的な学び方の変化といってもいいでしょう。

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また、制約があったとしても、「学校に通い学ぶことの意義を考えよう」と問題提起もしてきました。学校の在り方が、知識を得る場所としてだけでは満足出来ないならば、自ら何かを生み出そうではないか。
そして、君たちは制約の中で結束力を表現しようとし、今年度の文化祭の代わりとして大きな絵の復活と東野ギャラリーの出現がありました。

孤独との寄り添い方について

孤独と聞くと、それだけで寂しくみじめだと思ってしまう人がいるかもしれません。でも、そうではない。人は、元来孤独な生き物だと思います。孤独の中で生きられることこそ、本物の大人になるということでしょう。本物の大人とは、自分のためだけではなく自分以外の人のために生きられること、つまり、他者にどう寄り添えるかということにもなります。

では、君たちがどう寄り添われてきたか振り返ってみましょう。まず、君たちの高校入試の時から寄り添い続けた学年主任がいました。
入試の日は大雪で川越からのバスは大幅に遅れ入試がすべて終了したときにはすでに夕方を過ぎていました。心配なので、川越駅まで送ってきます。学年主任は帰りのスクールバスに受験生と一緒に乗り込んでいきました。まさにその時から、まっすぐに君たちに寄り添い始めたことになります。

そして、入学後、いつも君たちの傍らには、寄り添い続けた大人たちがいたでしょう。

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部活動では、日本一のダンス部・陸上競技部・サッカー部・吹奏楽部、野球部の強化指定部の活動をはじめとして、バレー部が初の県大会出場を決めたとき、生物部が池をきれいにすることに尽力してくれたり、スクールガイドスタッフが学校説明会で東野の良さを伝えてくれました。そして、そこに大人たちは寄り添いました。

さらには、正義感と繊細さと優しさを合わせ持つ、大きな体が、君に寄り添い。凛としたたたずまいが姉のようにも寄り添い。君たちの進路に君たち以上に不器用にも君に寄り添い悩み続け、そして、君を待ち。

これで、担任業務が最後になろうとも覚悟を決め、君に寄り添い。何度も君の家を訪ね、立ち尽くす君の横に立ち、たとえ、押し黙ることしか出来なかったとしても心は寄り添っていたはずです。
気持ちを奮い立たせ、直接、語りかけ、オンラインで語りかけ、電話で語りかけ そして、手紙を書いて語りかけてと。

このように、寄り添われてきたことは君たちの心の免疫となり、君たち自身を守ることとなるはずです。
これからは、今までのように、直接的には寄り添われることは少なくなり、むしろ他者に寄り添うことの出来る人としての期待が高まるはずです。それは不安な部分もあるでしょう。
しかし、寄り添う・寄り添われる行為は、時間・距離・感覚・思いの深さなどが様々に相まって、続いていきます。
君たちには、覚えていてほしい。私たちは、時・距離を超えて、思いの深さで君たちに寄り添い続けていくことを。

今現在を肯定しながら歩もう

さあ、今日が、卒業式ですが。  
必ず卒業してほしい。つまりは、精神的にも卒業して、次のステージに進みなさい。東野高校良かったといつまでも言っていてはいけない。もしあえて言うとするなら、東野高校良かったと、今現在を肯定しながら歩むことを望みます。

それでも、孤独で苦しい時もあるでしょう。
そんな時こそ、胸に刻んだ、建学の精神を唱えましょう。
1 知識は第一の宝
2 品行は最高の美
3 忍耐は無上の力

他者に寄り添い生きるために、経験を積むことが重要であり、それは、やはり「知識は第一の宝」です。制約の中を生きるためには、相手への敬意を表することが必要で、そのためには「品行は最高の美」であり、このような時だからこそ「忍耐は無上の力」です。そうすることによって、必ず校歌の歌詞にあるように 「勇気が湧いてくる」 はずです。

保護者のみなさまへ

34期生保護者の皆様におかれましては、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。会場にお招きすることが出来なかったことお許しください。皆さまには、3年間楽しい思い出もたくさんおありでしょうが、御苦労も多かったことと思います。反抗期まっただ中で腹立たしい思いもされたかもしれません。それでも、お子様の健康を気遣い、成長を心より願われた日々だったことでしょう。

私も、保護者の方が流されるうれし涙、そして、時としていたたまれずに流される涙に、何度か遭遇いたしました。あらためまして、保護者の皆様のご苦労に敬意を表しますとともに、心から感謝申し上げます。

中川進理事長 あいさつ

卒業生のみなさんは去年の今ごろから新型コロナの影響を受け、1年が過ぎてしまいましたが、この制約された高校生活を本当に頑張って過ごしました。学習に打ち込み、限られた活動範囲の中でのクラブ活動にも集中してくれました。みなさんの頑張りは、後輩たちにも、私たち教職員にとっても大きな励みになりました。

新型コロナウイルス感染者の流入を防ぐため、諸外国と同じようにわが国でも鎖国のような状態が続いています。買い物や外出も制限され、家にこもるしかないような生活が続き、人間社会の根幹である経済活動も縮小され、社会全体が呼吸できなくなってしまっています。

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感染防止と経済活動、このどちらに比重を置かなけれればならないのでしょうか。「絶対という正解はない」と思います。我が国も世界の多くの国も、この正解がわからないために同じことを繰り返し、被害を大きくしているのです。

この後、みなさんは社会に出ると、こうした正解の見つからない問題に対処しなければならない時が増えてきます。

コロナ禍が過ぎれば、我々の社会は一層のダイバーシティ化、多様性社会になっていくでしょう。多くの国籍の異なる人、宗教観、価値観、職歴などがさまざまに異なる人たちと仕事をし、競っていかなけれななりません。

その時に「難しいから」と自分の考えを述べないでいるのは今日までです。明日からは自分なりの考え、答えを、今まで以上に多くの人の前で話せるよう努力してください。

難しいことではありません。いろいろなニュースに関心興味を持つことから始めてください。新聞雑誌を読み、また他人の意見をしっかり聴く習慣を身に着けることです。自然と問題に取り組む心構え、自分の頭と心で考えて判断する力が養われ、そうした能力が身についてくるはずです。

どこに行っても、誰と話しても、堂々と自分を主張できる大人になってほしいと願っています。

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みなさんの先輩である同窓会役員の方が、この式の様子をご家族も見られるようにユーチューブで配信した下さっています。また、後援会、PTAのご尽力により、入間ケーブルテレビの方に録画取材していただき、後日、DVDにして皆さんのご家庭にお送りすることになっています。篤くお礼申し上げます。

送辞 在校生代表 田中陽晴

卒業生のみなさんが大きな希望を胸に東野高校の門をくぐってからはや3年、多くの人々との出会いの中で、貴重な体験を重ね、十人十色の思い出を築き上げてこられたことと思います。そして新たな生活への期待で胸はいっぱいになっていることでしょう。

先輩方とともに過ごした数々の思い出がよみがえってきます。入学したばかりのころ、何もわからずに戸惑うことが少なくなかった私たちに、また、勉強と部活の両立に不安を抱いているときに、やさしく声をかけて下さった先輩方は、いつしかわたしたちの憧れとなりました。

今年度は新型コロナウイルスの影響で思うように登校できなかった日々もあったと思います。進路実現に向けての大事なこの1年、不安を感じたこともあったかもしれません。

しかし、そのような状況においても先輩方は前を向き、ひたむきに取り組んでいました。先輩方が残してくださった素晴らしい進路実績は、私たち後輩を鼓舞するものとなったことは間違いありません。

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先輩方の前途には素晴らしい未来が開かれていることでしょう。しかし、その道は決して平たんなものばかりではないかもしれません。ですが、そのような時でも、先輩方はこれまで乗り越えてきた苦難や仲間との思い出、この東野高校で身に着けた知識を役立て、活躍していかれることと強く信じています。この先での一期一会の出会いを大切に、未来を切り開いてください。

答辞 卒業生代表 竹下好

思い返してみると、新しい生活への期待や不安に胸ふくらませて臨んだ入学式から本日の卒業式に至るまでの時間は本当にあっという間でした。

2年次ではカナダ修学旅行が印象的です。日本と異なる文化に触れる経験は私の中の財産となりました。特に印象に残っているのはホームステイです。ホストファミリーの方と仲良くできるだろうか、コミュニケーションをとれるかなど最初は不安ばかりでした。しかし積極的に会話に挑戦することで次第に打ち解けることができ、うれしい思い出として今も鮮明にその時の記憶が残されています。

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2年次には先輩からバトンを受け取り、生徒会長として活動してきました。初めて全校生徒の前に立ち、行事をリードしていく経験はとても貴重なものでした。

勉強との両立に苦悩しながらも、時間をやりくりして「学校のために」と頑張ってきました。今は新しい生徒会長のもと、さらなる活躍をしてくれていることをとてもうれしく思います。

3年次は新型コロナウイルスの影響で多くの学校が休校を余儀なくされました。そのような状況の中でもオンライン授業などで私たちの学びをサポートし、背中を押してくださった先生方には感謝してもしきれません。」

本当に多くの人たちに支えられた3年間だったと改めて感じています。私たちの可能性を信じ、常に寄り添ってくださった先生方、つらい時、苦しい時にかたわらで励まし続けてくれたクラスメイト、どんな時も私たちを見守り、ここまで育ててくれた両親。このような人たちの支えがあったからこそ、これまで目標に向けて突き進むことができました。

これから私たちはそれぞれが夢に向かって新たな道を歩き出します。夢への道は決して平たんなものばかりではなく、険しく厳しい道をたどることもあると思います。しかしそんなときに、この東野高校で学んだことを生かし、乗り越えていきたいと思います。

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式をライブ中継しました

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残念ながら式に来賓・保護者をお招きできなかったため、東野高校同村会(同窓会)が式の様子をインターネット経由でライブ中継しました。