2021.12.25学校行事
2学期終業式が25日、行われました。
新型コロナウイルス感染症対策のため生徒が一か所に集まることを避け、各教室で一斉校内放送を聴く形での式としました。
今年もあとわずかになりました。昨年の今ごろは、来年こそは新型コロナウィルス感染症も克服できるのではないかと期待していたことを思い出しますが、現在でも、予断を許さない日々が続いています。
しかしながら、学校における行事等で実行に移せたことはだいぶ増えました。実行の時を楽しみに指折り数えて待つことの豊かさを出来るだけ現実のものにしたいと考え続けた2学期でした。指折り数えて待つことには、祈りのような感情が含まれているように思います。
さて、2学期において、指折り数えて待ち実行できた行事・部活動等を振り返ってみましょう。
1.今までの形式とは異なった形で行った文化祭・体育祭についてです
この状況下でどのような形式なら実施できるのか、まさしく試行錯誤の日々でしたが、君たちは、ごく自然に変化を受け入れ、さらに向上させ、さらりとやってのけました。
大人が先回りをして手を貸しすぎるのは、無意味な事のようにさえ感じもしました。自立心が、君たちにしっかり芽生えています。自信を持ちましょう。『行事が無いと面白くない』と言った3年生の思いに少しは応えられたとしたら安堵の気持ちも多少広がります。
2.いくつかの奇跡ともいえる事実が重なって実現できた太鼓集団鼓童の鑑賞会
今年度の芸術鑑賞会ついて、担当者は日本の音楽を中心に実施できたらと考えているようだと知ったその時から、ならば鼓童の演奏を全校生徒と共に聴けたらと願いました。
そして、演奏者のスケジュール、会場の状況、学校としての日程、それらのバランスがおおよそ網羅することが出来る日が一日だけあり、奇跡的に実現できたと言っても過言ではありません。
太鼓の響きに祈りを込め、指折り数えて待つことへの時の流れの豊かさを思い起こし、聴き入った時を振り返ることが出来ます。
3.2年生での修学旅行は、最終的に目的地を北海道にしました
行事が生徒たちに及ぼす影響力の大きさを私は知っているつもりですので、『どうしても、修学旅行に行かせたい』、その思いを常に持ち続けていました。そして、実施後の生徒の感想は『すべてが新鮮で楽しく吸収することも多く、特にアイヌ民族については考えさせられることはたくさんありました。コロナ禍ですが修学旅行に行けたことに感謝の気持ちを忘れることはありません』
または、「ずっと笑っていた5日間でした」。いいですね。私は、基本的にはみなに笑っていてほしいと思っています。『全力で楽しめ全力で学べた経験をこれからの学校生活や進路決定に活かしていきたい』・・・などなど。私は、修学旅行に関しては、始められることよりも、滞りなく終えられる日を、同行しながら指折り数えたような気がいたします。
4.2年生Iクラス全員が参加した3か月間のカナダ留学について
11月にカナダから戻った生徒たちは、『自分に自信が持てるようになった』『海外大学進学もしっかり視野に入ってきた』などと話してくれました。たった3か月かもしれませんが、日本を離れて外から様々なものを見て体験して学ぶことによって、計り知れない刺激を受けたことは確かなようです。無事に帰国できるようにとその日を指折り数えて待ちました。
5.そのほかに
・さらに活発化してきた東野SDGsの活動
・完全に定着した英検週間
・刺激の多い一日を過ごした1年生のTGG
・教員にとっても新鮮でもあった東野教養講座などほとんどの行事を行うことが出来ました。
6.部活動でもダンス部、吹奏楽部が全国大会に出場するなど、多少大会の形式は変わったとしても、生徒の活躍が認められて本当に良かったと思っています。
7.大学入試について
今は総合型選抜試験、学校型選抜試験での結果が出つつあります。みなはすでに、知っていることとは思いますが、Iクラスで青山学院大学に合格、Sクラスで東京薬科大学に合格、Aクラスで日大、東京農業大学に合格など順調です。
この結果から言えることは、特に2年生からの基礎固めが実を結んでいる部分が大きいことであり、知識は第一の宝であることを実感しつつあるでしょう。
また、年明け1月15日、16日は共通テスト受験日です。一般受験の生徒たちは「今までの努力の成果を発揮する日を指折り数えて待つ」、そんな気持ちで構えましょう。今ある知識を完全なものにして、臨んでほしいと思います。
いずれにしても、コロナ禍後をどう生きるか。
変化をキャッチするためにアンテナを高く張り、狭い範囲で満足するのではなく、広い範囲を俯瞰的に捉えられる力を養いましょう。
やはり「知識は第一の宝」で、豊かな人生を送るためには、相手に対して敬意を表することが必要で、そのためにも、「品行は最高の美」であり、引き続き不安定な世の中に対して「忍耐は無上の力」です。
このように質の高い建学の精神を持ち得ていることが、誇りともいうべきであり、この建学の精神こそ私たちにとっての礎です。
年末年始には、コロナ禍後の世の中をどう生きるか、想像力を働かせて考えてみてほしいと思います。
このごろ私は思います。
「ヒトはいつから大人といえるのか」
「ヒトはどうなれば大人と認められるのか」
その明確な答えは得られていませんが、少なくとも、ヒトをひがんだり、ヒトをねたんだりはしない、誠実な大人になってほしいと願う2021年年末です。
3学期始業式は1月8日(土)です。
その日を指折り数えて待ち、登校してきてほしいと思います。
最後に、どんなことがあっても「生きる」、生きることこそが君たちの使命です。
それでは、コロナ感染症対策には引き続き細心の注意を払い、良いお年をお迎えください。
続いて2学期、全国大会などで顕著な成績を収めたダンス部、吹奏楽部、写真部の活躍や数学検定の上級合格者名が紹介されました。
北村校長がふりかえった2学期の行事については以下をごらんください