1、2年生の皆さん進級おめでとう。

2021年度もコロナウイルス感染症の対応におわれた1年であり、ウィズコロナとしての生活を模索した1年であったともいえるでしょう。

この1年間私は「誰ひとり取り残さない学校を目指し東野SDGsについて」「伝えなければ繫がらない」「見極め感謝することについて」「指折り数えることについて」ということを話してきました。それらの話を通してこの先をどう見通すかで、その後の言動は変化してくるものと思われます。

ではまず最初に、卒業生についてお話ししておきます。卒業証書授与式は今年度も卒業生と教職員だけで時間を短縮して行いましたが、まことに立派な式でした。今後も東野高等学校で培ったものを土台として生き抜いてくれることと思います。そのことは、卒業証書授与式を通して見通せたように感じました。

進路実績についても画期的な結果を残しました。例年通り「日東駒専」の合格は100を超え、「GMARCH」合格は二桁になりました。これは、自分の将来を見通し努力することで結果が得られたのでしょう。

そこで「見通す力」について考えてみました。予測不可能な時代と言われる中で、見通すなどとはおこがましいかもしれませんが、ある程度のプラス思考で考えたならば、この「見通す力」が威力を発揮するようです。

いつになったらコロナウイルス感染症は収束するのだろうか、それは今現在では誰にもわかりませんが、歴史の中の出来事から推測すると、このような感染症が収束するには3年ほどの時間は必要としたようです。だとしたならばあと10か月ほどでの収束を見通すと、日々の送り方には少しかもしれませんが余裕が生まれるようです。まだかまだかと思っているよりも、その時は限りなく先ではなくやってくるはずだろうと考えることが有効的となるからです。

さて、君たちの進級はとっくに見通せていました。なぜならば、君たちが誇り高き東野生であり、日々努力をしていることを知っているからです。ただ、進級に向けて不安になった人もいたでしょう。そんなときは、例えばこの教科を克服するにはどうしたらよいか、ある程度見通すことによって、視界は開けるものです。

今後も、そう先ではなくやってくる各自の進路希望先決定が不安になったときは、心に余裕をもって見通す力を発揮しましょう。もちろん、近くにいる教員の見通す力も信じてください。これは、確かな力です。

さあ、新2年生も新3年生もどうなっていくか見通してみましょう。そこにどんな自分がいたとしても、「知識は第一の宝」で、謙虚さは教養の中から育まれ、「品行は最高の美」であり、「忍耐は無上の力」だと。耐えた後を見通してみてはいかがでしょうか。