2012.07.13学校行事
入間市市立会館ホールを会場に7月10日(火)午後、恒例の芸術鑑賞会を実施しました。
今年は3年ぶりの観劇会。
― “あとから生まれてくる人たちに” と銘打った、ドイツの劇作家 B.ブレヒト原作『Mutter Courage und ihre Kinder』―
東京演劇集団<風>(都内東中野に拠点劇場)の代表的レパートリー『肝っ玉おっ母とその子供たち』を鑑賞しました。
作品は第二次世界大戦が勃発した1939年、B.ブレヒトが亡命中に執筆した問題作。
戦争によって街を奪われた人たち、そしてそこにあった生活をも奪われた人たちが
<あとから生まれてくる人たち>に歌う<自由と受難の劇>。
舞台は17世紀ヨーロッパで起きた宗教戦争(三十年戦争)のさなか、
幌馬車に商品を積み軍隊を追いながら「戦争」で生計を立てている“肝っ玉おっ母”は、
その代償としてひとり、またひとり子供を失う。
が、軍隊を追って、なお独り幌馬車を曳く“・・・おっ母”—。
生徒たちは上演時間ほぼ2時間の舞台を食い入るように見つめ、迸ほとばしり心に響くセリフの数々に耳を澄ませていました。
演じる人たちとの濃密なコミュニケーションを通じて、戦争とは? そして“生きる”とは?・・・
それぞれが自分の心と向き合う一日となりました。