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BLOG校長ブログ

2021.10.21

あたりまえの優しさとは。

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先週のある朝、外部の方から電話をいただきました。

「昨日夕方、東野高校の生徒が、倒れて血を流し、しっかり歩けない状態の老人に付き添って一緒に歩いてくれていました。その生徒は、白い自転車を所有し、自転車には東野高校のステッカーが貼られていました。見て見ぬふりをする大人が何人もその横を通り過ぎていきましたが、生徒は一貫して老人を見守り付き添っていました。すばらしさに感動したので伝えたく電話をしました」
この電話の報告を受けて、その日は心が温かくて誇らしい気持ちで過ごしました。

その生徒は誰なのか、捜索を開始しました。全クラスのHRで尋ねても誰も名乗り出ません。
しかし、その救助の様子を、スクールバスから見ていた生徒からの情報で判明しました。
その、白自転車の生徒は、3年生 石井賢(いしいまさる)くん
ようやく、昨日その生徒に会い話をきくことが出来ました。

会話の一コマをご紹介いたします。

「どうして名乗り出なかったの?」
あたりまえのことをしただけだし、恥ずかったからです」
「助けたい気持ちがあっても、実際に行動できる人はそうはいないのでは」
「その場にいれば、気持ちがしゅっと動きます」
「このような君を育んだのは、ご家族ご家庭だろうね」
「そうなんですかね」
「進路はどうするの」
「大学へ進学し、将来は警察官になろうと思います」
「ピッタりだね。今日はスクールバスで帰るのだから、もう時間ですね。
 今度またお話ししましょう」
「ハイ」

おかげさまで、生徒は育っています。
嬉しくて、ありがたくて、言葉では表現しきれません。

優しさいっぱいの石井君と話し、その後【あたりまえ】について考えました。

石井君については、きっと続編があるような気がしています。