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BLOG校長ブログ

2023.07.25

本校通学圏内から生まれた名曲 その1

今年の2学年の修学旅行はカナダ、北海道、沖縄の希望別3方面。事前準備としてたくさんの資料にあたって欲しいと思いますが、多くの人がまず手にとるのが旅行ガイドブックでしょう。たくさん発行されているガイドブックの中でよく知られたものの一つに「地球の歩き方」シリーズがありますよね。

『地球の歩き方 埼玉』(2023~24)

1979年の創刊以来、世界各地を紹介するガイドブックで100タイトル以上販売されているそうです。修学旅行先である「カナダ西部」はもちろん国内目的地の「北海道」「沖縄」もあります。そのシリーズで「埼玉」が先ごろ発刊され、書店で平積みされていたのでつい衝動買いしてしまいました。「埼玉」は初めてのことのようです。(「日本」というのも出ていてこれも話題になりました)

本校所在の入間市に関しては、本校に隣接する「入間市博物館ALIT」や「旧黒須銀行」「ジョンソンタウン」などが紹介されています。

驚いたのは「1973年の狭山市アメリカ村」というコラム。ミュージシャンの細野晴臣さんが1973年に発売したソロアルバム「HOSONO HOUSE」が狭山市の自宅でレコーディングされた、というエピソードでした。

狭山市から入間市にかけて駐留米軍のジョンソン基地があり、入間市の「ジョンソンタウン」もそこからきているのですが、基地周辺の米兵向け、家族向けの住宅が駐留の撤退につれて空き家になっていき、そこに移り住む若者が増えていった。稲荷山公園周辺は「狭山アメリカ村」と呼ばれるようになり、細野さんも移り住み、その自宅で録音をしたのだそうです。

後に発売されたCD版の解説には以下のように書かれています。

「国道と緑深い丘の間にゆったりとした間隔で整然と並ぶ木造平屋建て壁には白いペンキが塗られ、その一角の光景は日本というよりアメリカの郊外のようだった。(中略)間取りは20畳ほどのリビング・ルームに6畳~12畳のベッド・ルームが2~3室、そしてキッチン、バス、トイレというのが標準だったように思う」

「レコーディングにあたっては、リビング・ルームに16トラックのミキシング・コンソールが置かれ、演奏には8畳ほどのベッド・ルームが使われた。平均的な日本の家屋より広いとはいえ、機材や楽器やコードの束で、家の中は足の踏み場もないような状態だった」

細野さんは、欧米の音楽、つまり主に英語の歌詞の音楽だったロックミュージックを日本にどう取り入れるか、日本語でロックになるのかと試行錯誤されていた時代に一つの答えを出した伝説的なバンド「はっぴいえんど」のメンバーで、その後、先ごろ相次いで亡くなった高橋幸宏さん、坂本龍一さんとYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)を結成し、世界に知られるようになります。

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細野さんの自宅で録音された「HOSONO HOUSE」(CD)
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「はっぴいえんど」解散後に発売されたいわゆる企画・編集版のCD