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BLOG校長ブログ

2023.11.28

新幹線本 こんなものまで ③

最近の鉄道関連ニュースで驚かされたのは、東海道新幹線で車内販売がなくなった、ということです。食堂車がなくなり、在来線特急ではいち早く車内販売がなくなり、最後に残っていた新幹線でもついに、という感じです。

毎日新聞のニュースサイトの記事 こちらから  (一部有料なので全文は読めませんが)

『新幹線ガール』(徳渕真利子、メディアファクトリー、2007年)

パーサーと呼ばれる東海道新幹線の車内ワゴン販売の方が書かれた本です。アルバイトで入社し正社員となった23歳、東京大阪を往復する回数は月平均22回だったころ、平均値の三倍の売り上げを達成し、社内で表彰され、新聞でもとりあげられたそうです。ある1日の動きの紹介から始まって事前準備、苦労話などがつづられています。

「接客のコツ」にこんな話が載っています

・何度も行き来すれば売り上げが増えるというわけではないのです。自分が意識していることと言えば、ワゴンを押すときにお客様へのアイコンタクトを絶対に忘れないようにしていることぐらいです。

・お客様に「ビールを一つください」と言われたら、必ず「ご一緒におつまみはいかがですか」とお薦めするように教わりました。これは私が意識して守っていた教えです。

・「接客にあたっての五A」というものがあります。アタマニクルナ。アワテルナ。アセルナ。アキラメルナ。アテニスルナ。これが新人のときにはとても役だちました。

・お客様が出されている「買いますよ」サインを見逃さないようにすることも大切です、例えば私の場合、入室したときに(各号車に入る時に)チャリチャリと小銭を探すような音がしたら、その音を立てたお客様を探します。

いやあ、すばらしいですね。

運転士さんばかりでなく車掌さんからも。

『新・新幹線車掌日記 時速210キロの人間模様』(岡田重雄、実業之日本社、1981年)

国鉄に入社し首都圏の電車で車掌一筋、東海道新幹線開業時に新幹線車掌の一期生として開業列車に乗務したとのこと。1973年に『新幹線車掌日記』を書いていて、その続編にあたるようです。車掌さんなので、車内で乗客と直接ふれあう場面も多い、「新幹線のスターたち」の章では芸能人やスポーツ選手、政治家らとのやりとり、エピソードがつづられています。

「車内検札」という一章があります。かつては、車掌さんが車内を回り乗客一人ひとりの切符を確認していました。これが車内検札、駅が自動改札となり座席予約も電子管理なのでどの座席が予約済みかは車掌さんの手元のタブレットで確認できるようになってきているので、最近では検札も不要になってきています。若い人の中には、検札を経験してことがない人もいるかもしれませんね。

余談ではありますが
車内検札は列車の端から車掌さんが回ってくるのでいつ自分のところにくるかわからない。車内でいち早く眠りたい人もいますよね。そこで、座席(シート)の後背側に切符をはさんでおくポケットを付けた車両が走っていたことも覚えています。眠っていても、車掌さん起こさずに確認してください、というわけです。誰かが切符を持っていってしまうことはまあないでしょうが、それにしても、治安がいいといわれていた時代の産物かもしれません。