2024.04.27
ラジオのことをあれこれ書きましたが、一向に本がでてきません。困りました、というわけで書籍ではありませんがこのブログでは珍しく雑誌をとりあげます。その名も『ラジオライフ』(三才ブックス社)。
『ラジオライフ』直訳して「ラジオ人生」「ラジオ生活」、ラジオ放送の新番組特集や各局の番組表が載っている雑誌か、いやいやそうではありません。かつてはラジオのFM放送を中心に聴きどころを紹介する雑誌がありました。FM放送は音質がいいことから音楽を受信してテープレコーダーに録音して楽しむ「エアチェック」という楽しみ方があり、その番組・音楽選びには必須の雑誌でした。というか、そこを狙って発行された雑誌でした。何種類もあったのです。では『ラジオライフ』はその名残か、いやいやこれも違うのです。
ラジオ放送について書いている最中に「そういえば『ラジオライフ』はまだ発行されているのだろうか(失礼)、何を書いているのだろうか」と気づき、ネット書店で検索したら、ありました。「何を書いているのか」は重要なのですがそれは後で。
さて「ラジオ(radio)」でという単語ではラジオ放送、ラジオ番組をすぐに思い浮かべますし、その受信機も「ラジオ」と呼びならわしています。例えば「災害時に備えてラジオを用意しておきましょう」という時のラジオは受信機のことですね。これとは別に「ラジオ」には無線、無線電信、無線電話といった意味もあります。この『ラジオライフ』はこちらの意味、無線人生ではなく、無線を楽しむ、無線を趣味とする人たち向けの雑誌ということです。
発行元の三才ブックス社の公式サイトには以下のような案内がのっていました。
1980年創刊の月刊誌『ラジオライフ』です。ラジオ番組情報やアマチュア・警察無線、ハード改造などマニア向け情報が満載。昭和・平成・令和と世は変われど、世間の好奇心に寄り添い続ける姿勢は変わらない! まだまだ走り続けます!
冒頭で否定したはずの「ラジオ番組情報」とありますが最近の号にはちょっと見当たらない、かつてはあったのかしら。
ではなぜ無線通信か、電話との違いはなにかということですが、電話はあくまでも1対1でのやりとり、固有の番号で相手を呼び出して基本1対1で話すわけです。無線も1対1で話す形は同じですが電源が入って周波数を合わせた状態ならば、相手を呼び、すぐに話し始めることが可能です。さらには発信元(基地、拠点)から一斉に指示を出せることが最大の強みでしょう。
警察の指令を思い浮かべてください。110番を受信した通信指令室から事件発生を知らせる、事件現場を知らせる、これを各警察署や派出所などで聞く、あるいはパトロールカーや捜査車両で聞く、それによって現場により近いところから現場に駆け付けることができる、これを通信指令室から電話でやっていたらとんでもない時間がかってしまいます。
(電話も携帯電話になって、どことも線でつながっていないので見た目は「無線」のようにも思えますが、法律でもはっきりと区別されています)