生物部2025.10.04
夏から始めた「秋まきトウモロコシ」の栽培ですが、「黒穂病」と「アワノメイガ」の被害にとても悩まされています。
なるべく農薬を使いたくないので、特製の忌避剤(コーヒー+木酢液+酢+水)をほぼ毎日散布していましたが、やはりアワノメイガはやってきます。
雄穂から出る花粉に誘引されて来るようですが、アワノメイガ対策で雄穂を早く切ってしまうと受粉が十分にできません。そんな事情は関係なしに、卵を産み、そしてその幼虫はトウモロコシの実の部分を食い荒らしてしまうのです。
トウモロコシの粒が黄色くなる時期が収穫のサインですが、そこまで待つとほとんどがアワノメイガにやられている状態です。・・・農家の人たちの苦労がわかりますね。
また、一株は「黒穂病(くろほびょう)」に罹っていました。
写真の通りですが、カビが原因でトウモロコシの可食部分が大きく膨らみます。
これをそのままにしておくと土の中まで菌に侵されるので、迅速に撤去しましたが・・・
実はコレ・・・外国では「食べる」のだとか。驚きですよね。
黒穂病について・・・
トウモロコシの黒穂病は、ウシラゴ・メイディスという糸状菌(カビ)が原因で、トウモロコシの組織が腫瘍状に肥大し、内部に黒い胞子が詰まる病気です。梅雨明け頃の温暖で乾燥した時期に発生しやすく、発病すると「ゴール」と呼ばれる白いこぶが形成され、胞子が飛散して感染を広げます。防除には連作を避け、窒素肥料の多用を避ける、排水を良くする、病気の感染源となる病原菌胞子を飛散前に除去するなどの対策があるようです。
トウモロコシ黒穂病にかかった部分は、メキシコなどでは「ウイトラコチェ」として珍味として食されますが、日本では一般的に食べられません。食用としない場合でも、人によっては軽度の消化器症状やアレルギー反応を起こす可能性があり、また一部研究では マイコトキシン汚染の可能性も示唆されているため、食べることは推奨されないようです。