陸上競技部2019.08.09
早朝の沖縄タピックひやごんスタジアムは嵐の前の静けさとも言える穏やかな準備が始まっておりました。台風8号と9号の影響で競技にも中断や時間変更が出ており、試合の準備にも様々な神経を使わなくてはなりません。競技が開始されるまでに長い時間がかかるフィールド種目の特性も踏まえ、サポート係も入念に準備します。
この日は強い向かい風のため、この後ピットのマットがそれぞれ反対側に移動され、撮影ポイントも移動をしました。また、ピット脇にテントが並ぶため、助走の場面が見えず、コーナー側からは踏切が見えないという状況。コーチングが難しく、選手の力量が試されます。
全国の都道府県、そしてブロック大会を勝ち上がってきた選手が一堂に会します。助走位置のマーキングから助走確認なども自分のペースを保たなくてはなりません。周りの状況に流されず、淡々と今までやってきたことを行います。
インターハイはそれまであった大会と違い、予選通過記録が設けられます。今回の記録は2m03
全国の舞台で自己ベストを更新する。強い気持ちが必要です。
何時もは聞こえる仲間の掛け声もありません。自分自身に向き合い、助走位置につきます。
この日一番良かった2回目の跳躍助走。全力をぶつけてもらいたい!
大きな頂に向かってジャンプ!
惜しくも足がかかってしまい失敗。自分自身も一時は「やった!!」と大きな声をだしました。
このあと、台風の影響で強風と豪雨で競技が中断。目まぐるしくコンディションが変化し、全力で挑みましたが予選通過とはなりませんでした。
しかし、この経験は大きな収穫になります。この悔しさを来年のインターハイにぶつけて欲しい。なぜなら彼はまだ1年生。競技的にも、人間的にも大きく成長し、是非ともビッグジャンプを見せてください。
今までのインターハイで得てきたことは出し切れました。選手輸送や場所確保、独自に動く決断力。今回のインターハイを通して得た教訓は大会に臨む「余裕度」が必要だということです。過去からずっとインターハイを経験している学校は待機所やサポート選手の動き、全てに伝統を感じます。そして、監督方が持っている経験値も並々ならぬものがあります。東野高校はそれを真似することはできません。今ある状況で何がベストであるかを常に考え、一歩一歩手探りで進むことが現状です。その中で指導陣が確信的な経験を積み上げることで学校としての試合に臨む「余裕度」というものが高まってくると思います。
「余裕度」という点で、もう一つ学んだことがあります。インターハイや国体では同じ県で相部屋になります。試合日程も異なり、同部屋であっても顔を合わせることは多くありません。今回は航空券との兼ね合いで決められた日程での生活で、最終日には東野だけが宿泊になりました。その時、試合を終えて部屋に戻ってくると一言「お世話になりました」という書置きが残されていました。花咲徳栄高校の先生がさりげなく残してくださったものですが、やはり全国で戦う方々の人間的な大きさを感じました。自チームだけでなく、更に他の事にも気を配れる大きさを身につけていきたいと思います。ありがとうございました。
今回のインターハイで得た経験を活かし、多くの選手にベストな試合をしてもらうことをこれからも探求し、「全力でやりきれた!」と思ってもらえるよう精進を重ねていきます。
最後にこの場をお借りしまして、今回の試合にサポートをしてくださった皆様、本当にありがとうございました。東野高校陸上競技部はこれからも一歩一歩成長し、一人でも多くの方に応援していただけるよう頑張ってまいります。